再生アマモ場 資源回復に期待

横浜市金沢区の柴漁港、金沢漁港、八景島、野島海岸に囲まれた場所で2002年から始まったアマモ再生。
2003年の調査開始以来、初めてアイナメが産卵し、マコガレイの稚魚が夏を越したのが確認されました。
以前、自分の祖父が港前にアマモがたくさんあり、伝馬船で行くとアジがたくさん釣れた。だからこの辺のアジは
藻アジと言ったんだと聞いたことがあります。今でも三浦半島や伊豆方面に行くとごく普通に繁殖しています。
でも横浜方面ではここ数年激減していました。アマモの再生の取り組みは2002年に始まり、県水産技術センターが
種から育てた苗をN.P.O 金沢八景−東京湾 アマモ場再生会議の会員や小学生らが植え付けをして、
5年間で約1800平方メートルに広がりました。アマモの種をのり付けしたシートを固定し、その際使用したU字型の
鉄棒にゴカイが石灰質のコロニーを作ったり、そのコロニーを岩場に見立てたアイナメがコロニーに産卵したり、
またアマモに30年ぶりにアオリイカが産卵したりしました。また東京湾の底は貧酸素水塊がたまりやすく、
カレイの稚魚が夏を越せるかが課題でしたが、アマモ場が良い避難場所になりました。このアマモ場は安定した生態系を
作るために必要不可欠なのです。県水産技術センターでは今後、湾奥部にもアマモ場を広げ東京湾の環境を
改善したいと話しています。このアマモ場、八景島と海の公園の間に広がっていますので潮の引いたときは見えますヨ。



 


  野島海岸(横浜市)

  横浜に唯一存在する天然の海岸です。
  わずか500m程の砂浜ですが東京湾では
  貴重となった天然海岸です。
  島の下の海底の切れ目に横にポツポツ
  見れるのがアマモです。
  















   金沢海の公園(横浜市)

   横浜市が造成した人工海岸です。人工施設ですが
   アサリなどがたくさん生息しており、季節によっては
   潮干狩り客でごった返します。
   海底の切れ目に縦にポツポツ
   見れるのがアマモです


















 アマモ 茎を噛むとほのかに甘いことに由来しています。またジュゴンの餌としても知られています。
      アマモは大群落を作ります。群生したアマモ場は、小魚を外敵から守るため、カレイやコウイカ類は
      産卵場所として利用しています。また赤潮などの原因となる栄養過多のもととなる窒素やリンを吸収して、
      水質浄化の面でも重要な役割を果たしています。



参考資料  読売新聞1/18  
写真提供  東京湾アマモ場再生会議様



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